
6月に入り、木材の流通価格は正念場を迎えております。
5月末より6月にかけて、欧州材を筆頭に上昇を続けてきた流通価格も
一気に弱くなっております。輸入材、国産材共に全く下がる要素のない状況
下の中で、需要の問題のみで弱い展開になってしまっているのが現状です。
輸入材の中の欧州材においては、6月末現在対ユーロ170円に到達してしまう
勢いの円安為替相場ではありますが、現地契約価格は強含みで交渉されて
います。今、構造材の多くに使用される集成材の原料であるラミナ(板)に
おいても、国内集成材メーカーの仕入れは、まだまだ高値で契約したものが
続々と入荷される予定となっております。したがって製品価格を下げる要素は
全くないという状態ですが需給のバランス上、流通段階では3ヶ月前とは若干
変化して弱含みの状態に突入していきます。ロシア材においてもここ数ヶ月
順調な入荷だったため、欧州材同様、需要の回転の悪さに港に保管された
グリーン材(生材)において、この時期特有のカビの問題で荷痛みが発生し、
これも相場を落とす1つの要因となっています。
国産材については、昨年から輸入材価格上昇に伴い依然安定供給に多少
難はあるものの、競争力のある価格になり、需要が増え、相場も上昇して
きましたが輸入材の弱い動きに比例し、上昇ムードも低調になり始めました。
本来この時期、丸太が少なくなり、素材価格は高値に推移してくるのですが、
やはり資材の流れが悪い点から上がることの予想は考えにくい状況と思われ
ます。最近の国内合板メーカーによる国産材使用率を上げてきたことによる
国産杉丸太購買意欲も合板製品需要減で低調になってきたことにより丸太
不足の心配もなさそうです。もちろん8月9日の需要によって大きく逆の展開に
なることもありえますが、7月8日はほぼこのまま横ばいと見てよいでしょう。
木材全般の価格動向は先に述べたように現状は4月の上昇ムードとは一転、
「弱腰の相場ではあるが向こう3ヶ月の短期的な動向は非常に読みづらい」
というのが本音であります。もしこのまま低調な需要が続けば下げも考えられ
ますが、少しでも動きが回復してくれば4月の予想通り、高値横ばいに転じる
可能性もあるという見方になるでしょう。
2007年6月30日
piccolo 押本 雅寿