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構造材の価格マンスリーコメント

木材のプロの視点。今月の木材価格の動きを分かりやすく解説します。

国産材、適正相場の安定なるか。(2008.04)

今年は、日経株式平均が1万5000円割れ、為替は1ドル110円突破の株安、円高で始まったが、この2ヶ月余りで株価は更に下がり、為替は100円割れと、まさに円高ドル安… こうした傾向は今だ進行中で、不況連鎖が世界を巡り始めている。当然、我々の業界にも大きな影響を受けているわけだが、これまでと少し様子が違い始めているのを感じる。本来これまで、為替が輸入材製品の価格に大きな要因をもたらしていたが、今現状は円高だからといって、大量に仕入れる機運が起きない。この4月から、ロシア丸太も税金が25%も引き上げられるのに、大量に買うメーカーも出て来ないと聞くが、やはり昨年からの需要の落ち込みと先々見えない不透明感によってダム機能をもてない苦しさがあるからであろう。

2007年の住宅着工が、106万戸と2006年に比べ、約23万戸減少した。これは昨年の建築基準法改正の影響だけを考える次元でなく、いよいよ100万戸時代の到来で、今年に入ってからも厳しい状況は続いている。それに加え、アメリカも更に悪い大きな落ち込み状況下の中、一度日本向けを見切った北欧も、また見直してきている。

そんな中、現状の輸入材全般の木材製品流通在庫を見ると、各メーカーが減産してきた影響で入荷量の少ない事もあり、やや少なめの状態で推移している。注目していた構造用集成材は、一昨年まで8年連続で延び続けてきた生産量も、昨年は内外合わせて20%減少、それでも現状では供給過剰といえる状態である。おまけに、昨年はユーロ高での大幅な輸入コストが上昇、先物コストが現物相場を大きく上回る状況となり、国内各メーカーを始め輸入元は、これまでにない苦しみを受けた。ここへ来て円高ユーロ安が進行しているが、それでもまだ現状の相場、採算に見合うまではいってないと思われます。

そこでいよいよ本格的に注目するのが国産材です。各国、日本向け輸入材製品全般の価格競争力が低下し、ここ近年より国産材振興目的で国や地方自治体が支援する新鋭大型工場が次々と建設され、品質も価格面でも、一番懸念されていた供給面においても、確実に自給率アップにつながる所まで来ていると感じます。

実際にここ数ヶ月で、住宅使用部材を国産材にシフトしているハウスメーカー、ビルダーさんも少なくありません。いろいろ述べましたが、本来であれば、この良い季節から需要が拡大し、木材製品も動き、各国内メーカー製材所等も減産体制を元に戻し、価格も上昇していく時期であるが、全くよめないのが正直なところ。需給バランスが整い、適正相場で安定するのはいつなのか…

いずれにせよ、業界の川上から川下までもっと現状を把握し、100万戸で在る事を認め、それに見合う体制作りをすることが重要であると思われます。
                                
                        2008年4月17日  ピッコロ 押本 雅寿