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構造材の価格マンスリーコメント

木材のプロの視点。今月の木材価格の動きを分かりやすく解説します。

目指せ!木材の安定価格と安定供給。(2009.07)

 今年5月の新設住宅着工戸数は62,805戸、前年同月比30.8%減、6ヶ月連続の減少で、年率換算値は約77万戸といよいよ80万戸をきる時代が目の前に来た。100年に一度と言われる経済危機のさなか、政府は景気対策へ向けた予算を次々と計上しているが、なかでも環境、省エネ、住生活の向上などの分野においては、木材・建材業界でも活用できるものが多いと思われる。そんな経済対策の追い風に我々も乗っていきたいところであるが、多少の秋需の話しはあるものの、未だ先の見えない、迫力のない需要が現状続いている。

木材価格相場の現状は、昨年末からの価格下落から輸入材を中心にようやく底を打った感がでてきたものの、そんな実需低迷を受けて盛り上がりにかけている状況。今年4月頃の予想では、今頃には集成材を中心に木材全般の価格相場はジリ高ムードで上昇しているはずであったが、予想を反し若干弱含みの横ばいで推移している。北欧材の今後の動向においては、原料、製品ともに、現地の原木不足や中東、北アフリカ向けの価格上昇と為替変動や原油高に伴う秋口以降の船運賃・コンテナ見直しなどを想定した強い価格提示となっているが、そんな市況の為になかなか成約ができていない。

北欧材だけでなく木材製品全般にいえることであるが、仮に契約価格が横ばいであっても、国内に需要があって在庫がタイトならば市況は値上がりするが、肝心の需要がなければ国内流通相場も横ばいのままである。現状、流通在庫は決して多くはない理由から、需要が持ち直せば、市況が引き締まるのは当然であり、そんな期待を持ちながらも、反面、もし大きな需要がおきたときには、パニックが起きることも予想される。

現状、どの国内メーカーも今の実需にあわせた原料の調達と減産体制、またどの流通においても余分な在庫は手当てしていなく、輸入材製品においても日本向け生産に対しては減産、そのため入荷も激減状況となっており、どの資材においても不足しているため、需要が起きた場合当然価格は高騰する。
高騰した価格は当然また大きく下落するはずで、そんな大きな価格変動がまた市況に混乱を招くことになるので避けたいところである。

そう思うと先に述べたように、今後、景気対策の追い風を受けていくらかの需要に結びついても、これから先の住宅着工はどうみても大幅に増加しないという現実をしっかり受け止めて、川上から川下までの歯車のあった木材流通の体制作りをし、木材の安定価格と安定供給を求めたいところである。


                                
                        2009年7月24日  ピッコロ 押本 雅寿